○偽物被害の現状
EC流通の急増に伴い、日本製と偽って外国で製造された商品を販売するケースは後を絶たず、その被害総額は3.2兆円にも達します。
近年も被害は増加傾向にあり、今なお増え続けています。(OECD 2020年度調査)
そして被害は金銭面にとどまりません。
製造国を偽るだけでなく、実在する日本の社名やブランドを装った粗悪品を購入した消費者は、質の悪い商品に失望するだけでなく、健康被害を受けてしまう可能性もあります。
そしてその粗悪品への評価は、そのまま「日本のブランドへの評価」につながり、誠実にモノづくりに取り組む多くの企業は、”利益損失”と”ブランド棄損”という二重の被害に遭ってしまいます。
特に海外の消費者はこの詐欺を見抜くだけの情報を持っていません。
「気づかないうちに詐欺の被害者になっている」というのが現状です。
”利益損失”と”ブランド棄損”という二重の被害
○企業の取り組み
各国の政府や企業も、この詐欺行為を防止するための対策を講じていますが、被害は増加しています。
製品を輸出する場合は一般的に、「特定原産地証明書」や「一般原産地証明書」など、輸出国の税関に対して原産国を証明する書類を提出しています。
約180万もの製品がこの証明を取得していますが、全体の約9割が「自動車関連製品」、「化学製品」、「電子部品」や「産業機器」など、一般消費者向けの商品ではなく、FTA/EPAの関税優遇や銀行決済などを目的とし、相手国に対する必要な手続きとして行っているにすぎません。 そして輸入通関が終わったら役割を終えます。
○被害増加のジレンマ
「原産国は日本である」と証明された商品を輸入したとしても、それを消費者に販売する際にそれを開示する法的義務がある国は世界中のどこにもありません。
またその証明書には、品名・HSコード・輸出者名・輸入者名・原産地判定根拠などがすべて書かれているため、偽造防止の観点から製造者も情報を開示できません。
過去、その情報を得た偽造業者による被害も複数発生しており、それを防ぐためには情報を守らなければなりません。
結果として、せっかく取得した「日本製であるという証明」も企業秘密と同等に扱われてしまっているのが現状です。
商品を購入する海外の消費者に「日本製である」ことを広く知ってもらいたいのに、偽造防止のため証明書は開示できないというジレンマがあります。
つまり海外の消費者の視点に立てば、商品を購入する際には、「これは日本製です」という販売者側の情報を信じるしかないのです。
年々被害が増加している主な原因はここにあります。
○日本製保護機構の役割
日本製保護機構は、「この商品は確かに日本製である」という情報を海外の消費者に伝えるために設立されました。
そして会員の企業秘密が第三者に伝わることは一切ありません。
消費者は購入前にこの情報を入手することで、日本製と偽り品質も不明な商品を気づかないうちに購入してしまうという被害から守られます。
そして会員は”利益損失”と”ブランド棄損”という二つの深刻な被害を避けることができます。

